すっぽんとオールド・ヴァインズ・クリオージャ
2018.06.28
ワインの品質にとって、ブドウの樹齢は大切な要素。樹齢が高いほど根を深くまで張り巡らせてさまざまなミネラルや栄養素を吸収し、たくさんの房を実らすことが出来なくなる一方で凝縮した実をつける。寡作ながらも優れた逸品を生み出す老職人のごとしだ。 アルゼンチン北部カルチャキ・ヴァレーのエル・エステコ・ワイナリーには、樹齢60年になるクリオージャが栽培されているという。 クリオージャはカリフォルニアのミッションやチリのパイスと同一のブドウ品種で、16世紀頃、カトリックの宣教師によってスペインから持ち込まれたと考えられている。かつてはアルゼンチン中で栽培され、庶民の日常用のワインがこの品種...