幻覚の中のワインを飲む その1
2017.11.30
イタリアの作家、アントニオ・タブッキの小説『レクイエム』を読んでいたら、その中に「レゲンゴス」という赤ワインが出てきて、どうしても飲んでみたくなりました。『レクイエム』は、7月の猛暑のポルトガル・リスボンを舞台に、主人公が多くの人びと(中には死者もいる)と出会って交じり合う、とある1日を追った物語です。 「レクイエム」はリスボンのガイドブックとして読むこともできる。 アルファマ地区は古き良きリスボンの面影を残す。 夕暮れの街を路面電車が旅愁を乗せて走る。 「レゲンゴス」は...