―――――――― 女神の雫 ――――――――
――――――― 女神の雫 ―――――――
2018.10.17
春の誘惑に打ち勝つ鮮烈な自然派 ビジネスマンの皆さん、この季節、午後の会議では眠さのあまり白目になっちゃっていませんか？ かくいう私も、この原稿を書きながら時々、白目を剥いている。一体全体、この午後の異様な空気は何だろう？知人の整体師に言わせると「春になると体中が緩むので、年越しの疲れが噴出して眠くなる」らしい。ホントかなあ？ しごおに気合の入らないこんな時、私は白ワインを少々冷やして１杯だけ飲む。眠気を飛ばすための、”目覚ましワイン”。セラーにあるなら、爽やかな柑橘の香りが漂うシャルドネの白がベストだ。 ワイン用白葡萄の代表格シャルドネは、味わいに強い個性はないが、その分テロワール（...
2018.10.17
花見酒、今年の本命は桜色のロゼ 桜の季節に似合う、華麗な薔薇色のワイン「ロゼ」。ところが日本では、なぜかロゼの人気はイマイチなんだろか。フランスでは春になると酒屋にもロゼの品揃えが増え、ランチでロゼを飲む人も多いのに、この美しいワインで春を満喫しようという日本人が少ないのは、残念なことである。 ロゼの魅力は何よりもまず美しい色、そして香りの華やかさ。加えて「赤でもしろでもない」という中庸さである。赤よりは渋味がなくて軽やかだが、白よりは苦味や甘味もあってメリハリがあるので、例えば赤を飲むには暑く、白を飲むには寒い日などには、もってこいのワインといえる。 ちなみにロゼワインは、ざっくり２...
2018.10.17
待つことを楽しみたくなるスローなワイン 私が子供の頃、日本人はみんな「待つこと」に慣れていた。例えば夜に買い物をしたくなっても、商店は6時には閉店するから、翌朝まで待つしかなかった。（コンビニや深夜営業の店は存在しなかった）。写真も、デジタルカメラでなく銀塩カメラだから、現像所に出して仕上がるのを待った。またDVDやビデオがなかったので、夜遅くに観たい番組があれば、眠くても起きて待っていた。携帯やメールで連絡がとれないので、待ち合わせの時も、相手が現れるまで1時間でも昔、待ったものだった。 翻って今はどうか。PCの立ち上がりが遅いとかメールのレスが来ないとか携帯に出ないとか、数秒・数分...
2018.10.17
甘酸っぱい青春の思い出に合う甘口 バレンタインの余韻も冷めやらぬ今週、今、あなとの気分は甘いですか？それとも苦いですか？毎日が輝いていた若い頃は、バレンタインの夜に恋人とワインを飲んでいるだけで極甘美な気分に浸れたものだった。しかし年齢とともにバレンタインは「甘いだけの日」ではなくなってくる。甘い思い出を懐かしむ日になったり、甘いはずがにがさを噛みしめる日になったり……。だから、成熟した大人のバレンタインには、甘いけれど酸っぱかったり、後味がほんのり苦かったりするワインが似合う。そう、例えばこのドメーヌ・コアペ『パレ・ドクトーブル・ジュランソン・モワルー』のように、蜂蜜のごとく甘いけれ...
2018.10.17
”和メシ”とまったり楽しめる濃密な赤 味噌汁の代わりにスープを飲み、肉の煮込みやムニエルをオカズに、米でなくバゲットなどのハード系パンを食す……。ワイン飲みの食生活は、一年中こんな調子だと思っている人は意外と多い。 「亜樹サンちは３食パンですか？」と聞かれたこともある。日本の食事とワインは、やはりミスマッチなイメージなのですねえ。 が、実は私、洋食よりも断然和食がすきなのだ。それも高級和食というよりは、日本人が昔から食べてきたごく普通の”和メシ”が好き。高級和食は繊細な味なので、ワインをかなり選んでしまうが、親子丼とか焼き鳥とかトンカツなどの庶民の和メシには、似合うワインが結構ある。そ...
