SALON COLUMN

「丘」という名のワイン産地へ❷

2018.07.02

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「丘」という名のワイン産地へ❷

コッリオはイタリア最高峰の白ワインを生み出す地域のひとつとして知られています。白ワインに使われる主なブドウ品種を挙げておくと、フリウラーノ、リボッラ・ジャラ、ピノ・グリージョ、ピノ・ビアンコ、マルヴァジーア、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、リースリングなど(ワイン法で使用が認められている白ブドウは12種)。固有品種と国際品種が混在しています。中でも重要なのはフリウラーノとリボッラ・ジャラです。

緑のパッチワーク。

シンボルカラーの黄色で示されたコッリオDOCの統一ロゴ。

フリウラーノは2006年までトカイ・フリウラーノと呼ばれていましたが、ハンガリーのトカイ(地名であり、ワインの名称でもある)と紛らわしいということで、「フリウリの」という意味のフリウラーノに変更されました。白い花や干し草、セージの香りが特徴的で、ワインによってはリンゴの風味が出たものも。総じて力強く、引き締まった酸を有し、熟成に耐えるワインと出会うこともあります。

ブドウ畑の脇では馬の蹄鉄を替える作業が。

リボッラ・ジャラは軽快、繊細、フレッシュ。洋ナシやメロンの柔らかい果実が感じられ、時としてグラッシーなトーンも。長期熟成には向きませんが、若飲みタイプなりの魅力があり、ドライなスパークリングワインに仕立てると、リフレッシングで好もしいものができます。

果実が膨らみ始めたリボッラ・ジャラ。同品種は比較的標高の高い畑に植えられる。

「ボルゴ・コンヴェンティ リボッラ・ジャラ ブリュット」

さらに2つ白ブドウを勧めるとしたらマルヴァジーアとソーヴィニヨン・ブランでしょうか。この2つは造り手によってスタイルが大きく異なるようです。

コルモスのセールスディレクターとその妻は旅行で来日して以来、日本の大ファンに。

白ワインは単一品種によるものが一般的で、ラベルに品種名が記されます。が、最近は複数品種をブレンドした「コッリオ・ビアンコ」に力を入れる生産者が多く見られます。「使用品種やブレンド比率で造り手のオリジナリティが出せるから」というのがコッリオ・ビアンコが流行る理由のようで、「コッリオ・ビアンコは各生産者のトップ・クオリティになっている」と証言するワインメーカーもいました。全生産量に占めるコッリオ・ビアンコの比率は10%ほどです。土地の歴史を紐解いてみると、コッリオがDOC(原産地統制呼称、ワイン法で定められた一種の格付けで、栽培地域、品種、製法などが厳しく規定される)の仲間に入った1968年時点では、この辺りのワインはたいていフリウラーノ、リボッラ・ジャラ、マルヴァジーアによるブレンドだったようです。現在の動きは、バック・トゥ・オリジン、温故知新というわけですね。

6月のフリウリでは様々な白い花が咲き乱れる。ワインからもその香りが。

コッリオでの食事は、アペリティーボにリボッラ・ジャラを飲み、食事が進むにつれ、料理に合わせてソーヴィニヨン・ブランやフリウラーノ、あるいはコッリオ・ビアンコへと移っていくというのが典型的なパターンでした。

アテリティーボを楽しむ女性たち。

イタリア国内の他のワイン産地と比べると、コッリオは赤ワインの存在感が薄い印象は否めません。が、それでも赤の“グッド・ワイン”も確実に存在していました。それについてはまた別の回に紹介します。コッリオで赤ワインに使われるブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、ピノ・ネロ(ピノノワール)。すべて国際品種です。

(つづく)

Photographs by Yasuyuki Ukita





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