SALON COLUMN

羊料理

2017.10.24



羊料理

最近でこそ東京でも食べられる機会が増えてきた羊肉だが、日本ではかつてジンギスカンとして北海道など一部地域に限定された食文化であった。敬遠されてきた理由の一つは独特の臭さであるという。しかし、羊肉自体は通常、それほど臭いものではなく、流通の過程で独特の冷凍臭がついてしまったり、脂が酸化して独特の臭いを発するようになっていたというのが真相のようだ。現在は羊肉への理解も深まり、美味しい羊肉が流通するようになってきた。

 

そんな羊肉、フランスでは大変高貴な食材として扱われている。アニョーと呼ばれる仔羊料理は、鴨などと同様、おもてなしの場には欠かせない存在である。その料理は、日本のフレンチレストランでよく見かける、いわゆる骨付きラムのローストから、脚一本を豪快に炭火で丸焼きするパーティー料理、野菜やトマトと一緒に煮込んだ「ナヴァラン」と呼ばれる料理など、とにかく幅広い。食材への理解の深さとこの料理の数々から、いかに羊肉が珍重されてきたかということがわかる。

 

「ラム肉にはボルドーワイン」、という声を聞くが、これだけ調理法や料理が多岐にわたると、ワインもまた料理に合わせて選ぶべきだということに気づく。定番の骨付き仔羊のローストならボルドー・メドックの特にポイヤック村の若めの赤ワインがいいだろう。取り立てて高級である必要はない。肉の緻密さと、若いポイヤックの香りの相性をイメージする。一方、ラムのもも肉のようなジューシーな料理であれば同じボルドーでも右岸のメルローの肉感、カベルネ・フランの爽やかさも試してみたくなるし、タイムやローズマリーなどのハーブをたくさん効かせてみれば、南仏はローヌのジゴンダスなどスパイシーなワインにも挑戦権がある。

 

羊という様々に展開される料理、食材をベースに、いろいろなワインを気軽に楽しんでみると面白い。もちろん、ジンギスカンにもワインはよく合う。その時はタレの甘さを意識してワインを選んでみよう。



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