SALON COLUMN

シャルキュトリー

2017.10.03



シャルキュトリー

綺羅星のような高級料理が並ぶフランス食文化のなかで、一般的には決して高級というわけではないが欠かせない立ち位置にいるのがシャルキュトリーだ。ハム、ソーセージなどの肉加工食品で、通常は家庭で作るというよりは「シャルキュトリー」とよばれる専門店で加工、販売されている。ビストロの定番料理、リエットやパテ・ド・カンパーニュ、ブーダン・ノワールなどもシャルキュトリーの一種である。食材そのものよりも、素材の配合、調味料や加熱などの調理技法により味に大きな変化が生まれ、それぞれのお店にそれぞれの味がある大変に奥深い料理である。

 

例えば、ビストロ料理の定番であるパテ・ド・カンパーニュ、作り方自体はそれほど難しくない。乱暴に言えば、材料を混ぜてテリーヌ型に入れてオーブンで焼いて寝かせるだけ。しかしルセット(レシピ)は様々で、お店によってもねっとりとしたパテ・ド・カンパーニュ、あらびきでさくっとしたパテ・ド・カンパーニュ、脂やレバーの量も違い、仕上がりに差が出る。火入れも難しい。一方で、その差が文化であり、自分好みの味を探す楽しさもある。

 

シャンパーニュ地方南部のある街を訪ねたとき、シャルキュトリーがウリのビストロがあり、立ち寄ってみた。夜の8時。広い店内は多くのお客さんで賑わっており、様々なシャルキュトリーがカルト(メニュー)に並ぶ。1m近い巨大なアンドゥイエットが名物だというから驚く。食べ切れる人などいるのだろう。そしてパテ・ド・カンパーニュはなんと食べ放題。シャルキュトリーが生活に深く根付いているものだと改めて気付かされた。店の顔のひとつなのだ。

 

地方色があるのもシャルキュトリーの特徴だ。日本人も好きなブルゴーニュ地方、こちらではジャンボン・ペルシエをよく見かける。ゴロゴロと大きく切ったハムとパセリのゼリー寄せだ。少し冷やしたブルゴーニュのワインとともに、日本の夏にも楽しみたくなる。



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