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ボジョレー・ヌーボーとは?解禁日が楽しみなワインの産地の魅力

2017.08.23



ボジョレー・ヌーボーとは?解禁日が楽しみなワインの産地の魅力

11月の第3木曜日は、ワイン好きが心待ちにするボジョレー・ヌーボーの解禁日です。ワインのお祭りと言ってもいいほど世間をにぎわす言葉ですから、耳にしたことのある人も多いでしょう。
ボジョレー・ヌーボーは9月ごろに収穫したブドウを使って、短期間で仕上げたワインですが、どうしてこんなに注目されるのでしょうか。
今回は、まだ詳しく知らない人のために、ボジョレー・ヌーボーの基礎知識と産地であるボジョレー地区についてご紹介します。

【目次】
1. ボジョレー・ヌーボーって何?
2. ボジョレー・ヌーボーの製法とおいしい飲み方
3. ボジョレーのワインはヌーボーだけじゃない
4. 解禁日が待ち遠しい!ボジョレー・ヌーボー

ボジョレー・ヌーボーって何?


まずは、ボジョレー・ヌーボーという言葉の意味と、注目される理由についてお伝えします。

●ボジョレー・ヌーボーとは?
ボジョレー・ヌーボー(Beaujolais nouveau)は、「ボージョレ・ヌーヴォー」とも言います。これは、フランス語を日本語表記にする際、発音の聞き取りによって生じた差異です。「ボージョレ」を使用する場合もあります。

ボジョレーとはフランス・ブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区のことで、ヌーボーはフランス語で「新しいこと」「新しいもの」を表します。つまり、ボジョレー・ヌーボーとは、「ボジョレー地区の新酒」という意味です。
ボジョレーで9月ごろに収穫されたブドウを、わずか2カ月で若飲み用に仕込んでいるため、果実風味の強いフレッシュな味わいに仕上がります。

現在では11月の第3木曜日が解禁日となっていますが、過去には日付が決まっていたこともあります。
そもそも、ボジョレー・ヌーボーは地元の人が収穫祭で楽しむための地酒でした。
それが評判を博したため、各ワイナリーはどこよりも早く販売しようと質の良くないワインまで出荷し始めました。
このような混乱を規制するため、フランス政府は1967年に解禁日を設定したといわれます。
初めはボジョレー地区の新酒ができあがる時期に合わせた11月11日でしたが、その後、15日に変更されました。
しかし、解禁日を日付で決めると年によって曜日が変わり、流通業者やワインショップ、レストランなどの営業していない日曜日に当たる場合があります。
そこで、1984年より、ワインの販売に影響が出ないように現在の解禁日に定められました。

ボジョレー地区で栽培されるブドウ品種は、渋味の少ないガメイ種です。
ワインの味わいは生産者によって変わりますから、軽いワインから比較的骨太のしっかりした飲みごたえのワインまで、ボジョレー・ヌーボーにもさまざまな種類があります。

●ボジョレー・ヌーボーが注目される理由
ボジョレー・ヌーボーがこれほど注目されて有名になったのは、同じ年のブドウの出来栄えの指標になるからです。
新酒のボジョレー・ヌーボーは、通常とは異なる醸造法により短期間で造られるため、ブドウの質がワインの味わいに直結します。
そのため、ボジョレー・ヌーボーがおいしいと、その年のブルゴーニュ地方のワインも期待できるのです。

ボジョレー・ヌーボーの製法とおいしい飲み方


若飲みタイプのボジョレー・ヌーボーの製法は、普通の赤ワインと比べてどのように違うのでしょうか。



●特殊な製法で造られるボジョレー・ヌーボー
ボジョレー・ヌーボーの製法は、「マセラシオン・カルボニック」という特殊な方法です。
通常は収穫したブドウを潰して発酵させますが、この製法では潰さずそのままタンクに入れます。
タンク下部にあるブドウは上からの重みで潰れ、果汁が出て自然発酵が始まります。自然発酵によって生じる炭酸ガスは、密閉されたタンクの中に充満していきます。
炭酸ガスで満たされたタンク内では、酵素によって潰れていないブドウ果実のリンゴ酸が分解し、アルコールなどが生成されます。このとき、ブドウの果皮から色が溶け出しやすくなります。
こうして、ボジョレー・ヌーボーのルビーのような濃い赤い色と、フレッシュな果実味が生み出されるのです。バナナやキャンディのような甘い香りがあり、渋味や酸味が抑えられた飲みやすい味わいになります。

●ボジョレー・ヌーボーのおいしい飲み方
ボジョレー・ヌーボーは新酒ですから、旬を味わうのが基本です。そのため、一般的には解禁から数カ月以内で飲むのが、最もフレッシュなおいしさを味わえるとされています。
しかし、1年ほどワインセラーで熟成させてから楽しむ愛好家がいるのも、また事実です。

飲み方も通常の赤ワインとは異なり、少し冷やしたほうがフレッシュなボジョレー・ヌーボーの魅力が引き立てられます。
飲む1時間くらい前に、冷蔵庫に入れて冷やすのがおすすめです。

ボジョレーのワインはヌーボーだけじゃない


ボジョレーは、フランスが誇るブルゴーニュワインの産地の一つです。新酒のヌーボーだけでなく、熟成タイプのワインも醸造しています。

●ボジョレー地区とは
ボジョレー地区は、パリの東南に位置し、ブルゴーニュ地方の最南部にある丘陵地帯です。花崗岩質の土壌で黒ブドウのガメイ種と相性が良いことから、ボジョレーの赤ワインはガメイ種から造られます。
ボジョレー地区はブドウ畑が96の村に及ぶ広大な地域です。村ごと、醸造家ごとに造られるワインの味わいは変わってきます。

●ボジョレーのワイン
ボジョレーではガメイ種の赤ワインを中心に、シャルドネ種を使った白ワインやロゼワインも造られています。
ボジョレーのワインは、大きく分けると3種類あります。

<ボジョレー>
果実の風味が豊かで爽やかな赤ワインで、一般的に知られるボジョレーワインのことです。独自のAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ:原産地呼称統制)を持っているため、この地域内で作られたガメイ種を使用していれば、ボジョレーと名乗ることができます。
値段が手頃なところが、愛好家には嬉しいワインです。

<ボジョレー・ヴィラージュ>
ボジョレー・ヴィラージュは、ボジョレー地区の限定された地域で作られたブドウを使用したワインです。AOCボジョレーのうち39の村がボジョレー・ヴィラージュを名乗れます。
ヴィラージュ(Villages)はフランス語で村を意味し、ラベルに「Villages」と記載して、生産地の村名でワインを販売することができます。

ボジョレー・ヴィラージュでも新酒のヌーボーは造られていて、解禁日は同じですが、ボジョレーよりも値段が高くなります。

<クリュ・デュ・ボジョレー>
ボジョレー地区で特に良質なブドウを生産するクリュ(畑)から生まれるワインが、クリュ・デュ・ボジョレーです。
普通のボジョレーよりも質の高いワインが多く、中には5年以上の長期熟成に耐えられるものも造られています。その代わり、新酒のヌーボーは造られていません。
10のAOC村がありますが、中でも有名なのが以下の村です。

ムーラン・ナ・ヴァン:「風車」という意味の名を持つ村のワインです。絶妙なバランスを持つ高品質なワインが造られます。

モルゴン:渋味の強い、力強いワインが造られます。

フルーリー:「花」という意味の村名のとおり、花や果実の香りが豊かなフルーティな味わいです。

サン・タムール:若飲みタイプと熟成タイプ、どちらのワインも造られています。村の名は「愛の聖人」という意味です。

解禁日が待ち遠しい!ボジョレー・ヌーボー


渋味が少なくフルーティで爽やかなボジョレー・ヌーボーは、初心者にもおいしく楽しめるワインです。一方、ワイン通にとっては、その年のブルゴーニュワインの出来を知る上で良い指標になります。
11月の解禁日を多くの人が待ちわびています。生産者ごとに味わいの違いを楽しんでみるのも良いでしょう。
まだボジョレー・ヌーボーを飲んだことがないという人は、一度ご賞味ください。



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