SALON COLUMN

ホワイトアスパラガス

2017.08.23



ホワイトアスパラガス

アスパラガスといえば緑色一辺倒、ホワイトアスパラガスといえば水煮の缶詰、しかもこの水煮、どうやって食べたらいいのこれ?という時代からは隔世の感あり、日本でもホワイトアスパラガスが生産され、食卓に上る機会も増えてきた。

 

家庭での食べ方は特に難しいことはない。皮が厚いので根本から三分の一くらいまではしっかりとピーラーで剥き、根本を少し切り落とす。鍋に湯を沸かし、塩とレモン汁少々、そして先程剥いた皮を風味付けに一緒に入れて茹でるだけ。ものにもよるが、15分~20分、くたくたに煮るほうがよいだろう。火が通ったらそのまま冷まし、食卓に出す時に水を切る。風味が落ちるので水にはさらさない。

 

ホワイトアスパラガスはドイツ、オーストリア、そしてフランス料理でも春から初夏の食材として大人気。フランスでは茹でたものをおしゃれマヨネーズとも言うべきオランデーズ・ソースで食べるのが定番であり、伝統だ。ワインはボルドーの気軽なソーヴィニヨン・ブランなどがよいだろう。

 

ロワール産、ボルドー産などブランド化した極太ホワイトアスパラガスも日本に輸入されているものの、ホワイトアスパラガスはなにより鮮度が重要。日本で言うとタケノコみたいなものである。時間が経つとどうしても堅さやエグミが目立つ。おしりの方が乾燥したり、ひび割れたりしているものはあまりおすすめできない。日本のフレンチレストランでも、気の利いたこだわりの店ではフランスから空輸で届くその日か翌日ぐらいに限って使うそうだ。そういう意味でも、しっかりとしたホワイトアスパラガスが日本で生産され、流通するようになってきたのは喜ばしい。新鮮なホワイトアスパラガスに手が届きやすくなったからだ。実際、あえて名より実、国産を使う有名フレンチレストランもある。

 

 

さて、ヨーロッパでもう一箇所、ホワイトアスパラガスの名産地がある。イタリアはヴェネツィアから車で1時間ほど山の方に行ったバッサーノだ。ここは食後酒で有名なグラッパの産地でもあるが、何と言ってもここのホワイトアスパラガスはDOPに認定されている究極のホワイトアスパラガス。わずかながら、旬の時期には日本にも空輸で輸入されている。

 

こちらの地方でのホワイトアスパラガスの食べ方は、オランデーズソースのように気取ったものではない。半熟卵をぐしぐし潰し、塩コショウ、エクストラ・バージン・オリーブオイル、ワインヴィネガーを加えて混ぜ合わせる。見た目はスクランブルエッグ。これを茹でたてのホワイトアスパラガスに乗せて食べるだけ。しかし侮るなかれ、この一手間でホワイトアスパラガスが究極の一皿に変身する。その名も「Asparagi alla bassanese(アスパラガスのバッサーノ風)」。家庭でも作りやすいこの料理、是非お試しあれ。

 

半熟卵ですら面倒な方、オリーブオイル多めで半熟の目玉焼きを作り、同じようにホワイトアスパラガスに添えて塩コショウ、少量のワインヴィネガーとエクストラ・バージンオリーブオイルをかければこれもまた絶品!



取材協力・カミーノ デ サンティアゴ(白金高輪)

目玉焼きバージョンのホワイトアスパラガスを教えてくれた。



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